薄毛に悩む男性は、昔も今も数多く存在します。ただ、最近は、ストレスなどの影響もあり、若い人でも脱毛症に悩む人が増えています。男性の脱毛症には、いくつかの種類がありますが、最も患者数が多いのが男性型脱毛症です。男性型脱毛症は、放っておくと進行するという特徴があります。ですから、AGAと呼ばれる男性型脱毛症だと気付いたら、すぐに治療を始める必要があるのです。現在、日本全国に数多くのAGAクリニックがあり、多くの男性が治療のために通っています。AGAクリニックでは、育毛剤などの外用薬を使って治療を行うことが多かったのですが、最近は内服薬による治療も増えています。また、健康な髪の毛を薄毛になっている部位に移植する植毛も注目を集めています。内服薬による治療で有名な治療薬が、プロペシアです。
プロペシアは飲む育毛剤と呼ばれている治療薬で、日本でも愛用者が多いです。プロペシアの主成分は、フィナステリドで、脱毛の原因物質となるDHTを抑制することで脱毛を防止します。フィナステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬でした。しかし、薬を服用していた患者に毛が生えたという報告があったため、育毛剤として開発されることになったのです。世界60か国以上で使用実績があり、安全性も高いことから、多くの人が使っています。ただ、男性型脱毛症のみに有効なので、女性の薄毛や円形脱毛症には使うことができません。男性型脱毛症に悩む人は、プロペシアなど育毛効果が期待できる治療薬を使っていますが、経済的な負担を考えてジェネリック医薬品を利用する人も増えています。ジェネリック医薬品とは、新薬と同じ効果が期待できる後発医薬品のことで、研究開発に必要な費用を低く抑えることができるため、先発医薬品に比べて価格が安くなっており、日本でも人気があります。男性型脱毛症の治療は、長期間かかるケースも多く、人によっては経済的な負担がかなり大きくなる人もいるのです。ですから、ジェネリック医薬品を使うことができれば、経済的な負担が少なくなるわけです。
現在、大きな注目を集めているのが、プロペシアのジェネリックであるサワイです。沢井製薬から2016年3月に発売が開発されたサワイは、フィナステリド錠で、水で飲むタイプの薬です。沢井製薬は、1929年に創業された老舗の製薬会社で、2003年には東証一部に上場し、現在は日本を代表するジェネリック医薬品の製造メーカーとなっています。なによりも患者のためにという企業理念は、テレビのコマーシャルで頻繁に流れたこともあって多くの国民に知られており、高品質のジェネリックの提供を通じで、医療費の節減に貢献する企業として、日本全国から厚い信頼を寄せられています。サワイは、先発医薬品であるプロペシアと同様に、効果を感じるには最低でも6ヶ月以上かかります。効果が感じられたと途中で服用を中止すると、服用前のように症状が進行するので注意が必要です。早く効果を出したいと、自分勝手な判断で服用量を増やす人もいますが、必ず支持された服用量と服用方法を守ることが大切です。飲み忘れてしまった場合は、飲み忘れたと気付いた時に飲みますが、次に飲む時間が迫っている場合は、1回とばします。男性の中には、定期的に前立腺がんの検査を受けている人もいますが、前立腺がんの検査を受ける時は、担当する医師に必ず服用している薬について報告することが大事です。フィナステリドは、副作用が少ない治療薬ですが、まれに副作用が出る人もいます。服用の途中で、かゆみや発疹、血管浮腫などの症状が出た場合は、担当の医師に相談して適切な治療を受けることが大切です。