薄毛治療を始めた方がまず使うものにはフィナステリドがありますが、このフィナステリドとはプロペシアやフィンペシアなどでよく知られている薄毛治療の有効な成分で効果を感じる方は非常に多いです。しかし一方で、効果があまり感じられなかったという方も中にはいて、そういう方のために登場するのがデュタステリドという成分になり、フィナステリドよりもさらに効果が高いということで知られています。臨床実験においてフィナステリドよりも約33%ほど脱毛症状における効果を上げているといわれていて、なぜこのような結果が出たのかといいますとデュタステリドの作用には脱毛における一番の原因といわれている5αリダクターゼの1型や2型を抑制する力があるからです。1型は皮脂線に多く存在しているといわれており、特に脂性でニキビが出来やすい人にはこの1型が多く、2型は毛乳頭に多く含まれていて体毛や髭が濃い人に多いといわれています。フィナステリドの作用はこの2つのうちの2型を抑える働きはありますが1型を抑える働きはないため、1型タイプの薄毛にはフィナステリドの効果が100%発揮されることがなく、発毛を実感できないということが起きてしまいます。デュタステリドを配合しているものにはアボダートとデュタスという2つがあり、アボダートはイギリス、そのジェネリックであるデュタスはインドの製薬会社によって製造されていて、基本的にはAGAの原因となっているアンドロゲンのDHTが生成されないように男性ホルモンの一種であるテストステロンをDHTに変換してしまう5αリダクターゼの働きを阻害するのがその役目です。
それだけ効果的ならば積極的に治療に取り入れたいところですが、気になる副作用に関してはどうなのかも知っておくのが良いでしょう。副作用が出てしまう確率は5%未満と非常に低い数値にはなっていますし、症状についても軽微なので深刻な問題というわけではありませんが、症状の出方には個人差があるのも事実ですから自分に合うか合わないかはしっかりと見極めておきましょう。副作用として特にいわれているのは性欲の減退や勃起率の低下、精液の減少などで、他に最も注意すべき点は効果が高いだけに長期間の服用で耐性がついてしまう可能性が高く、そうなってしまうとより多く摂取しなければ効果が出なくなるかもしれないということがあります。しかしこれは回避できる方法があり、アボダートやデュタスのみを長期間服用するのではなく、一定期間ごとに違うものに切り替えるという工夫をすることで耐性がついてしまうのを予防するのです。もともとは育毛剤として製造されたわけではなく、前立腺肥大の治療のために造られていたものなので男性器関係の副作用が出る可能性があるということと効果が高いということから逆に使用や服用をストップした時に抜けてしまう毛の量が多くなってしまうのではないかということもいわれているので、どのように使用や服用をするのかということについては計画を立てて行なう必要があります。
また半減期というものがあって、これは薬に含まれている成分の血液に対する濃度が半分になる、つまりは薬の成分の全体量が半分になるまでの時間のことをいい、フィナステリドの場合は3時間から5時間になるのですが、デュタステリドの場合は3週間から5週間ほどなのでデュタステリドを服用する頻度はフィナステリドに比べても少なくてすむというのがメリットです。ちなみにイギリスの製薬会社で造られているアボダートは日本ではアボルブの名前で販売されており、病院で医師に相談するとそれを置いてある病院であれば処方してもらうことが可能となっています。